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日別アーカイブ: 2025年4月15日

第5回解体工事雑学講座

皆さんこんにちは!
タクミ工業株式会社、更新担当の中西です。

いつも「解体工事雑学講座」をご覧いただき、ありがとうございます。


第5回 解体工事の環境対策と廃棄物管理

解体工事では、安全管理と同時に、環境への配慮も欠かせません。建材や廃棄物を適切に処理し、リサイクルや再資源化を推進することで、地域社会と地球環境にやさしい工事を実現します。今回は、解体工事における環境対策と廃棄物管理のポイントをご紹介します。


1. 廃棄物の分別とリサイクル

  • 現場での分別作業

    • コンクリート、鉄筋、木材、プラスチック、ガラス、石膏ボードなどを種類ごとに分ける。

    • 色分けシートや専用コンテナを設置し、作業員が一目でわかるように管理。

  • 再資源化の流れ

    • コンクリート塊:破砕して再生骨材として再利用。

    • 鉄筋・金属:スクラップ業者へ引き渡し、製鋼原料に。

    • 木材:チップ化してバイオマス燃料や建材として再利用。

  • 分別率向上の取り組み

    • 事前調査で廃材の種類・量を把握し、分別手順を現場計画に組み込む。

    • 定期的な教育・巡回指導で分別精度を維持。


2. 有害物質の適切処理

  • アスベスト(石綿)対策

    • 事前調査でアスベスト含有建材を特定し、除去計画を作成。

    • 専門業者による封じ込め・除去作業を実施し、飛散防止対策(湿潤化、陰圧状態)を徹底。

  • 塗膜・シーリング材の処理

    • 重金属を含む塗膜や古いシーリング材は、専用の密閉容器で回収。

    • 廃棄物処理法に基づく適正処分施設へ搬入。

  • PCB・フロン類の管理

    • 変圧器やエアコンユニットに含まれるPCB、フロンガスは、法令に従い専門業者へ引き渡し。

    • 事前に量と保管状況を把握し、漏洩リスクをゼロに。


3. 騒音・振動・粉じんの低減策

  • 低騒音型重機の導入

    • エンジンマフラーや防音カバーを装備した重機を選定。

    • 騒音レベルを計測し、地域の許容基準以下を維持。

  • 振動対策

    • 小型・低振動の油圧ブレーカーを使用。

    • 振動測定器でリアルタイムに数値を監視し、必要に応じて作業方法を見直し。

  • 粉じん飛散防止

    • 高圧水噴霧装置による散水、養生シート・防塵シートで囲い込み。

    • 作業時間帯を近隣の通学・通勤時間帯とずらし、影響を最小化。


4. 環境負荷低減のための最新技術

  • ドローンによる事前調査・モニタリング

    • 空撮データで廃材量を高精度に算出し、運搬回数を最適化。

    • 進捗管理や粉じん・騒音のホットスポットを早期に特定。

  • BIM連携による廃棄物予測

    • 建物情報モデル(BIM)を活用し、解体対象部材を3Dで可視化。

    • 廃棄物量の自動算出と分別計画の精度向上を実現。

  • IoTセンサーによる環境モニタリング

    • 現場周辺の粉じん濃度、騒音レベル、振動レベルをリアルタイム監視。

    • データをクラウドに蓄積し、報告書作成の省力化と透明性を確保。


次回予告

次回の第6回では、「解体工事におけるコスト管理と工程最適化」をテーマに、

  • 原価計算のポイント

  • 廃材運搬・処分コストの削減策

  • 工程短縮のための工程表作成術

などを詳しく解説します。どうぞお楽しみに!


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